『オールラウンダー廻』第2巻
- 作者: 遠藤浩輝
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/09/23
- メディア: コミック
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良い格闘技マンガは、格闘技が分からなくても面白い。
「修斗」という格闘技を題材にしたこのマンガ。
主人公は格闘技のジムに通う高3男子、高柳 廻(メグル)。
「修斗」というのは打撃あり、投げあり、寝技ありの競技。
プロ化して20年を迎える、日本生まれの総合格闘技だそう。
「格闘技が分からなくても面白い」と言ったのは、
ストーリーの中で自然に、格闘技知識のない読者にも
分かるように説明してくれるから。
複雑な技のかけ方も、丁寧な描写のおかげで
ひとコマずつ目で追って、理解することができる。
また、作中に登場する各選手たちがそれぞれの
持ち味や弱点を意識しながら練習や試合に臨む姿勢からも
作品のリアリティーを感じ取ることができる。
それでいて、カタいお話になっていないのは、
主人公をはじめとした個性豊かなキャラクターのおかげだろう。
プロになりたいのか、自分でもよく分からない主人公メグルに、
同学年でプロ志望、ライバル心むき出しのナルシスト勇大、
疎遠になってたメグルの昔の友達で、今は別ジムにいるタカシ。
さらに、今のところ恋愛要素はまったくないのだが、
ツンデレ疑惑のある長身キックボクサーのマキちゃんに、
Dカップだと言い張る美人インストラクターのまりあさんなど、
2巻からは女性キャラクターも充実。
そして2巻一番の見所はメグル初勝利の一戦。
これといった得意技や勝ちパターンのないメグルだが、
試合の中で成長し相手の技をコピーして番狂わせを起こす。
メグルが今後どんな選手になっていくのか、楽しみです。