『ツール!』 1巻

ツール! 1 (少年サンデーコミックス)

疾走する画、実況、ココロ!!!
これぞロードレース漫画の醍醐味。

マガジンの「OVER DRIVE」、チャンピオンの「弱虫ペダル」に
続いて、ついにサンデーからも自転車漫画が登場です。
その名も『ツール！』。
直球過ぎるタイトルにも、決して負けてません。
むしろ、充分に成長した自転車漫画市場（そんなもんあるのか？）に
満を持しての参戦といった感じでしょうか。

とにかく熱い！！
ツール優勝という壮大な夢への挑戦。

物語は主人公の少年時代からスタート。
ロードレーサーの父親を持つ少年の、
自転車に対する熱に沸点などありません。
そして、主人公がはじめっからツールを
意識しているというのも、この漫画の大きな特徴。
ただ熱いだけじゃなく、その先には輝ける夢がある。

きっかけとなった地元開催の父親のレース。
そこで最強の敵と出会う！

1巻はこれからロードレーサーとして成長していく
主人公に、大きな方向性を与える序章に過ぎません。
自分に自転車を与えてくれた父親、
ともにツールへの夢を追いかける仲間、
自転車に理解を示さない育ての親でもある祖父、
そして、レース会場で目の当たりにした
若干はたちの超新星。世界最強のロードレーサー。
彼らの存在が、主人公の選手人生に大きく関ってくる。

自転車漫画の醍醐味はやっぱりレース!
ロードレースを知らない人でも、熱くなれる!!

1巻収録のレースシーンは2つ。
一方では、主人公の秀でた能力が発揮され、
もう一方では、はたちの超新星の最強っぷりが描かれます。
そのどちらにも共通するのが、レースの疾走感。
画で、実況で、心情描写で、圧倒的なスピードが、
レース中の体感時間が、表現される。引き込まれる。

一緒に夢をみさせてくれる漫画。
個人的には大好きです。