『響子と父さん』

響子と父さん (リュウコミックス)

響子と父さん (リュウコミックス)

確かに、ちょっと困った可笑しな父親だけど。
やりたいコト、なりたい自分、
そんなものと折り合いをつけながら生きていく。
きっと、そういう話だと思うのです。


何かやりたいんだけどやりたいコトが見つからない、
大学生のぐるぐる廻る青春を描いた前作『ネムルバカ』。
今作は、やりたいコトを追いかけ続ける妹と、
それを見守る姉と父親(と母親)のひとつの家族の物語。


ミュージシャンになると言って家を飛び出した妹に、
イラストレーターとして働く姉と、定年まで勤め上げた父。
それぞれの価値観や人生観から紡ぎ出された言葉が
心に引っかかる。そんなコミックです。


好きでやってるとか趣味だとか、
そんなの誰にも認められなかった時の予防線でしょ!?(妹)


あんたの価値観でなんでも測られてもねぇ…(姉)


たまに母さんを旅行に行かせてやれる程度働いたし、
今度お姉ちゃん結婚するし、
ずっと行方知れずだった娘が生きてることもわかった。
俺が幸せでないワケないだろ!!(父)


家の庭で暴れん坊将軍ごっこをやっているような、
自由すぎる父親がたまにこういうことを言う。
こんな父親もありなのかもしれない。
ぜひ前作もご一緒に。

ネムルバカ (リュウコミックス)

ネムルバカ (リュウコミックス)